報連相が苦手なのはなぜ?その心理的原因
仕事を円滑に進めるためだけでなく、人との信頼にも関わる【報連相(報告・連絡・相談)】。
しかし、
「タイミングがわからない…」
「報告と連絡をしたのに”何でもっと早く言わないんだ”と言われた」
「相談ができない…」
それぞれの意味や必要性は分かっていても、
どのタイミングで行えばいいのか迷ってしまったり、自分ではちゃんと出来たと思っていたのに、伝わってなかった・怒られてしまったというお話はよくあります。
先日行った 選択理論心理士:亜希子先生の「自分と人ともより良い関係を築く幸せ講座」の中でも、これから就職し働くようになった後の、不安や悩みとして【報連相】のことが挙がりました。
【報連相】が上手くいかないのはどんな時でしょうか?
講座の中では「上司から早くという指示が出た時」の例があがりました。
例えば皆さんなら「早く」とは、どれくらいの時間を想像するでしょう。
ある利用者さんは「1時間以内」。
別の利用者さんからは「10分以内」。
と、大きく異なる間隔の捉え方が出され、
一人ひとり同じ「早く」という言葉でも、そこから想像する時間の間隔は違うことがわかりました。
そうなんです。
皆んなそれぞれ違った価値観や個性があるように、考え方や正しいと思うことも、一人ひとり違うんですよね^^
コミュニケーションで大事な要素とも言われる「傾聴力」ですが、「聞いて尋ねる」そして「確認する」ことが【報連相】でも、とても大切な行為です。
「具体的に何時まででしょうか?」
と自分から聞く事が出来たなら、上司の捉えている「早い」が理解できます。
無駄な誤解を生むこともなくなりますね。
「相手がちゃんと指示してこないから」と相手に委ねてしまうのではなく、自分から尋ねて確認することも職場のコミュニケーションでは重要です。
そのためにも、なぜ上司が報連相を必要としているかを理解しておくことも大切ですね。
①上司にとって【報告】とは・・
業務の進捗や、各社員の取り組み状況を把握し、潜んでいる課題やトラブルの発見がないかを知るため。
②上司にとって【連絡】とは・・
どこでどんな状況や変化が起きて、それにより取り組まなければいけないことがあるか、また必要な人に情報が共有されているかを知り、伝えるため。
③上司にとって【相談】とは・・
起きている問題やトラブル・悩みの客観的事実や、そこに至るまでの経緯や本人の考えを知り、適切・円滑に対応するため。
【報連相】を適切に行うことで、あなたは「不安なくやるべきこと・やり方がわかる」ようになり、上司は「正しい情報から的確な業務内容を安心して指示できる」ようになります。
トラブルや悩みに関しても、早期に発見でき、互いに事前に対処・解決ができるようになりますよ。
ここまでのことから、
【報連相】が行えるようになると、上司とのより良い信頼関係が築け、その結果、働く職場も「安心・安全な環境」が得られやすくなるでしょう。
【報連相】が大切な理由はわかったけど、それでも苦手と感じる人もいます。
責任感が強い人も苦手意識を持つ場合が多く「自分の力でやり遂げたい」という気持ちや、相談したときに「マイナスな評価に繋がるかも」という恐れがあるようです。
しかし「責任を持って仕事を終わらせる」ことと「自分一人で抱え込む」ことは別もの。
仕事はみんなで協力して行い、期限に間に合うことが大事ですから、マイナスに感じる自身の見方や捉え方の恐れをなくしていく事が大切です。
そのためにも、まずは困っている・悩んでいるということを伝えること。
「わからないことが、わからない」でもいいんです。
お互いに違った考え・捉え方を持っているからこそ、まずは自分からSOSを出して気付いてもらうことが大事です。
大阪にある就労移行支援事業所 スリーピースでは、就職・就労に障害のある方の、体調管理・就職準備から就職活動、そして就労定着支援までを一貫してサポートしています。
働くための訓練から、就活・就労まで、支援員と一緒に二人三脚で不安なく進めていけますよ。