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スリーピースだより

2025/8/7

適応障害から職場復帰するときに大切なこと|焦らず整える3つのポイント

「もう一度、働けるかな」「復職してまたつらくなったらどうしよう」
そんな不安を抱えて、このページを見てくださっているのではないでしょうか。

適応障害をきっかけに休職し、少しずつ心が回復してくると、次にやってくるのが「復職」という大きな壁。
前向きになりたい気持ちと、「また同じことになったら…」という怖さ。その揺れに、心が苦しくなることもあると思います。

でも、焦らなくていいんです。復職は“戻ること”ではなく、“整えていくこと”。
あなたのペースで、少しずつ整えていけたら、それで十分なんです。

この記事では、適応障害からの職場復帰を考えるあなたに向けて、焦らず復職に向き合うための3つのポイントを、やさしくお伝えしていきます。


まずは「心と体の回復」が土台になります

適応障害の原因は、「特定のストレス」です。たとえば、職場の人間関係や業務量の多さ、急な配置転換など、自分ではコントロールできないストレスが長く続いたことで、心と体が疲れてしまった状態です。

休職期間中に、少しずつ気持ちが落ち着いてきたとしても、「また同じ環境に戻ること」で再び症状が悪化してしまうこともあります。

だからこそ大切なのは、「本当に回復できているかどうか」を自分の感覚で確認すること。

たとえば…

  • 朝、自然と起きられるようになってきた
  • 一人で買い物に行ったり、ちょっとした外出ができる
  • 休日に少しだけ気分転換を楽しめるようになった
  • 職場のことを考えても、強い不安や動悸が起きなくなってきた

こういったサインが少しずつ出てきたら、復職の準備が進んできているといえるかもしれません。

反対に、無理をして「復職しなきゃ」と思い込んでいる状態だと、まだエネルギーが足りていないことも。復職はゴールではなく、回復の“途中”にあるステップ。しっかり休んで整えることが、なによりの準備になります。


復職の前に「不安を見える化」しておくことが大切です

復職が近づいてくると、頭の中がモヤモヤと不安でいっぱいになってきませんか?

「また同じ上司と顔を合わせるのがつらい」
「自分だけ仕事ができなかったらどうしよう」
「休んでいたことで、職場の人にどう思われるか心配」

こういった気持ちはとても自然なものです。でも、漠然とした不安は、頭の中で大きくなってしまいやすいもの。だからこそ、おすすめしたいのは、不安を“見える化”することです。

たとえばノートやスマホのメモに、こう書いてみてください。

  • 今感じている不安は?
  • その不安は、どんな場面で起こりそう?
  • そのとき、自分はどうすればいい?

書き出すことで、「どんな不安があるのか」「どう対応すればいいか」が、少しずつ整理されていきます。

もちろん、すべての不安を完璧に消すことはできません。でも、「ちゃんと不安と向き合っている」という実感があるだけで、復職に対する心の準備が整ってきます。


職場との「段階的な復帰プラン」を考えてみましょう

いきなりフルタイムで復職するのは、体にも心にも負担が大きすぎる場合があります。
だからこそ、できるだけ段階的に戻っていくプランを考えることが大切です。

具体的には、以下のような流れをイメージしてみてください:

  1. 主治医の意見をもとに、勤務時間や日数を調整する
     例:最初は週2〜3日、午前のみ勤務からスタート
  2. 復職前に一度職場を訪問し、雰囲気を確認しておく
     実際に自分の席に座ってみたり、同僚にあいさつしておくだけでも安心感が生まれます
  3. 復職後のサポート体制について話し合っておく
     例:困ったときに相談できる担当者を決めておく、業務量を段階的に増やしてもらう など

できれば、職場と信頼できる関係を築きながら、「どうしたら復職を続けやすくなるか」を一緒に考えていけると理想的です。

一度うまくいかなかったとしても、それは“失敗”ではありません。
あなたが安心して働ける方法を見つけていく過程として、少しずつ積み上げていけばいいのです。


自分の「しんどさ」に名前をつける練習をしてみてください

復職後に大切なのは、「自分のしんどさに気づけること」です。

適応障害になったとき、多くの方は「がんばりすぎていた」「しんどいのに気づかなかった」と後から振り返ります。だからこそ、自分の変化に早めに気づいて、休める力を持つことがとても大切なんです。

たとえば、こんな風に自分に問いかけてみてください:

  • 今日、頭の中はスッキリしてる?それとも重い?
  • 職場で誰かと話したとき、どっと疲れなかった?
  • 「帰りたくてたまらない」と思う瞬間はなかった?

そして、もし「ちょっとしんどいかも」と感じたら、その気持ちに名前をつけてあげてください。

「今、私は“人の目が気になってる”」
「今日は“疲れが残ってる”だけかも」
「ただ“天気が悪い”から気分が落ちてるだけかもしれない」

こうやって、しんどさを“整理”しておくと、必要以上に自分を責めずに済みます。
そして、「今日は無理せず帰ろう」とか「誰かに相談しよう」といった行動にもつながっていきます。


一人でがんばりすぎないこと。それが一番の回復です

真面目な方ほど、「復職したらちゃんとやらなきゃ」「迷惑をかけたくない」と思いがちです。

でも、もう一度思い出してください。
あなたは、頑張りすぎたからこそ、心が疲れてしまったのではありませんか?

復職は、ただ「仕事に戻る」ことではなく、自分を大切にしながら、少しずつ社会とのつながりを取り戻していくプロセスです。

だから、一人でがんばりすぎないでください。
弱さを認めることは、恥ずかしいことではなく、強さの一つです。
「助けて」と言える力を、どうか大切にしてください。

きっとあなたには、寄り添ってくれる人がいます。
あなたのことを、必要としている人がいます。
あなたのペースで、あなたらしく、歩いていけますように。


よくある質問(FAQ)

Q. 適応障害からの復職、どれくらい休めば大丈夫でしょうか?
A. 休養期間には個人差があります。主治医の意見を参考にしながら、日常生活が安定し始めてから復職を考えるのが安心です。

Q. 職場があまり理解のある環境ではなく、復職が不安です。
A. 無理に一人で対応しようとせず、調整役になってくれる人(人事や産業医など)を通してサポート体制をつくるのが理想です。必要に応じて環境を見直す選択肢もあります。

Q. 復職してからすぐにまた体調を崩してしまったらどうしよう?
A. それは“失敗”ではありません。体調の波を見ながら、再調整や再休職を含めた柔軟な対応が必要なこともあります。無理なく長く働くために、今後の体制を整える機会と考えてください。

Q. 復職後、どうしても人間関係が怖いです。
A. 徐々に慣れていくことが大切です。無理に会話を増やすのではなく、自分のペースで信頼できる人との関係から始めていきましょう。

Q. 働きたいけれど、まだ体力や気力に自信がありません。
A. そのお気持ちはとても自然です。まずは、通う練習や生活リズムを整えるところから始めるなど、段階的にステップを踏むことで安心して復職が目指せます。

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